<電界効果トランジスタの知識>
2007/10/11 日記<電界効果トランジスタ>
電界効果トランジスタ
電界効果トランジスタ(でんかいこうかとらんじすた、Field effect transistor、FET)は、ゲート電極に電圧をかけ、チャネルの電界により電子または正孔の流れに関門(ゲート)を設ける原理で、ソース・ドレイン端子間の電流を制御するトランジスタである。一種類の半導体#キャリア|キャリアしか用いないことから、ユニポーラトランジスタとも呼ぶ。
用途
FETはその特徴から、スイッチング素子や増幅素子として利用される。ゲート電流が低いことに加え、構造が平面的であるため、バイポーラトランジスタと比較して作製や集積化が容易である。そのため、現在の電子機器で使用される集積回路では必要不可欠な素子となっている。デジタル回路では、論理回路の素子として使用され、アナログ回路では、無線LAN|WLAN等に代表されるトランシーバーにおいて、送受信に使用される各種回路(LNA、フィルタ、ミキサ等)においても使用され、アナログスイッチ/電子ボリュームなどにも応用される。極超短波以上ではケイ素|シリコンよりも半導体#キャリア|キャリアの移動度が高いガリウムヒ素(GaAs)のような化合物半導体などを用いたFETが用いられている。
基本的な特徴
端子
一部を除いてFET(MOSFETを含む)は4端子型であり、それぞれの端子をソース・ゲート・ドレイン・バックゲート(もしくはバルク)と呼ぶ。3端子のFETの場合はそれぞれソース・ゲート・ドレインと呼ぶ。バックゲート端子を固定電位で使用する場合には、4端子型の構造でも、バックゲートを省略した3端子型の素子として扱う場合もある。パワーFET等の高耐圧用途など特殊な用途のFETを除いて、通常FETは対称型素子である。そのためソースとドレインに構造的な違いはない。単に電圧を印加した時の2端子を比較して、電圧の大小でドレインとソースを決定する場合が多い。キャリアが電子(n型チャネル)であれば高電圧側の方をドレイン、低電圧側をソース、キャリアがホール(p型チャネル)であればその逆となる。すなわちソース・ドレインの名称はキャリアの導通方向(キャリアの発生元がソース、キャリアの行き先がドレイン)による。使用される場合には、バックゲートを固定電位にして使用される場合が多く、回路図でバックゲート端子を省略して3端子素子として扱う場合もある(n型チャネルの場合接地、p型チャネルの場合電源電圧)。
チャネル
FETでは、電界で流れるキャリアの量を制御し、オン・オフのスイッチングを行なうが、その際に半導体中でキャリアが流れ、制御される部分をチャネルと言う。このチャネルには、半導体にn型とp型が存在するように、n型チャネルとp型チャネルの2種類が存在する。n型チャネルは導電に寄与するキャリアが電子の場合、p型チャネルは導電に寄与するキャリアがホールの場合である。注意すべき点としては、導電に寄与するキャリアのタイプであるため、実際のチャネルを構成する半導体のn型・p型と一致しない場合がある点である。(実際に、高電子移動度トランジスタ|HEMTでは、チャネル部分の半導体はアンドープであり、MOSFETでは、n型チャネルの場合、p型の半導体中の反転層を電子が流れることになる)。このチャネルの型を示すため、FETのタイプの前にnやpの文字をつけて表すこともある。(例えば、NMOS、PMOS)なお、一般に使用されるCMOS(相補型MOS、Complemetary MOSの略)は、NMOSとPMOSの組み合わせのことを示し、CMOSと呼ばれるMOSのタイプがあるわけではない。
ゲート電圧とドレイン電流の関係による分類
ゲート接合部の構造による分類
定電流ダイオード
FETは『ゲート電圧が一定であればドレイン電流が一定』の性質を持つため、回路に直列に接続しておけば、常に一定の電流が流れる定電流素子として使うことができる。これを一つの電子部品にしたものは定電流ダイオードと呼ばれる。ダイオードと名が付いて、外観もよく似ているが、構造は全く異なる。常に順方向で使用し、発光ダイオードの電流制限などに利用されている。
関連項目
参考図書
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