<窒化ガリウムの知識>
2007/10/16 日記<窒化ガリウム>
窒化ガリウム
窒化ガリウム(ちっかがりうむ, Gallium Nitride; GaN) とは、ガリウムの窒化物であり、青色発光ダイオードの材料として一躍脚光を浴びた半導体である。
物理的性質
結晶構造はウルツ鉱構造と閃亜鉛鉱構造の2種類を取りうるが、前者がエネルギー的に安定であり、よく使われている。ウルツ鉱構造の格子定数は、a軸が3.18、c軸が5.17(単位オングストローム|?)。バンドギャップは室温において約3.4 電子ボルト|eVで、波長では約365 nmに相当し、紫外領域の光源となる。Inを若干入れてInGaN結晶にすることで紫色、青色の光源として用いることができる。発光ダイオードによる光の三原色の一つとして交通信号やディスプレイに用いられるなど社会で大きな役割を果たしている。他の半導体と比較して、
1.熱伝導率が大きく放熱性に優れている
2.高温での動作が可能
3.電子の飽和速度が大きい
等の理由から電子デバイスとしての応用が期待されている。
化学的性質
窒化ガリウムは化学的には非常に安定した物質であり、一般的な酸(塩酸、硫酸、硝酸等)や塩基には溶けない。プロセスのエッチングの際には、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching; RIE)によるドライエッチングを行う。
歴史
青色発光ダイオードの材料として、1990年代前半はセレン化亜鉛(ZnSe)とGaNが候補であった。しかし格子定数と熱膨張係数がGaNに結晶成長近い基板が存在せず、良質な結晶を作製できなかったため、9割方の研究者はZnSeを用いて青色発光ダイオード作製を目指していた。ZnSeを用いた青色半導体レーザの報告も成されたが、寿命が短く、製品化には至らなかった。その折、日亜化学(当時)の中村修二が、ツーフローMOCVD法を提案し、世界で初めて窒化物半導体を用いた商業用の高輝度青色発光ダイオード作製に成功した。
関連項目
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